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潜水艇タイタンに対して思うこと・・

今回は番外編です。興味のない方はスルーしてください❗

タイタニック探検の潜水艇『タイタン』がどうやら爆縮(水圧で爆発的に押しつぶされる)したらしいニュースをみてちょっと思う事・・

私がかかわった深海用のとある機器(昔の若くて細い私です😊)

 私は昔、深海2000~3000mの圧力がかかる機器のエンジニアとして関わり試作品の爆発や故障を何度も繰り返し十分な安全率を考慮した設計が必要でした。

 タイタンの居住スペースの形状は・・深海4000mでの運用なのに円筒部分がちょっと無理ある形状に見えます(球状が圧力に圧倒的に有利、しんかい2000や6500は居住区は球状)安全率はどうなってたのでしょうか?また加圧→常圧を繰り返すと素材が歪んでいきますが金属疲労は大丈夫だったのかな?

 また窓が異常に大きい上に詳しくはわかりませんが『ガラス』らしい、硬くても脆い材質でなく通常は小さい覗き窓で柔軟なアクリルの方が割れにくいかと思います。(最新のガラスは柔軟なものもあるみたいですが・・)私の経験では試作の段階で何度か爆発する事故を見てます。

 タイタン運用に関して深海の権威がどの程度関わっていたか分かりませんが重要な話として『微生物腐食』での外装の淀み部分に微生物がたまり酸性の代謝物で圧力容器を腐食します。タイタンのカーボン+チタンのボディがどの程度腐食があったかは分かりませんがステンレス(SUS316)に対しての腐食が止まらず苦労した記憶があります。

長期運用に対して腐食の対策はされていたのかは気になります。

 また、電源喪失した時にバラスト(おもり)を自動で離す機構がないそうで・・最悪の重警報状態の動作で生き残れる動作にするのが基本です。本当なら優秀なエンジニアは関わってなかったのかな?

各国の規格、JISやDIN、ASME等に準拠した設計は当たり前ですが極限の設計は規格通りでもうまくいかないことが多数あります。極限設計こそ安全率をたっぷりとらないとと大事故につながります。

 

過去に試行錯誤して超高圧の装置を作ってきた私は今回の潜水艇タイタンの事故は最初から注目して調べてきました。
残念な結果になりましたが・・私からは一般の方に対してこの形状の潜水艇に乗せたのは非常に疑問です。私はこの設計と潜水深さから絶対に乗りませんし安全率がどうなっているか聞きたいかなと思います。
少なくともタイタンの窓形状を見たら恐怖で絶対に乗らないと思います。

お金もないしね😊

そうだね(笑)
深海は宇宙に行くより厳しいかなと思います。
今回は感傷にひたった記事でした。

 

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